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風の薫る家〜プランニング〜 [■分譲住宅一覧■]


2005年4月、当社分譲団地内に完成した「風の薫る家」。

こちらではそのプランニングをご案内します。
この分譲地は真ん中に道路を挟んで、
南向きの土地が4区画、北向きの土地が5区画の分譲宅地でした。
そして「風の薫る家」は北向きの敷地になります。
敷地面積が40坪少々でしたので、課題は明らかです。

それは、
1、駐車スペース、庭、アプローチをいかに効率よく構築するか。
2、北道路で陽当たりが最高とは言えない立地にいかに光を取り入れるか。

以上の2点です。
プランニング以前に「敷地別設計」の考え方として、
この敷地に最もあったゾーニングを考えました。
  
  

まず建物は、可能な限り北側に建築したほうが庭が確保でき、
陽当たりにも若干有利になります。
そこでしっかりとした2台の駐車スペースを確保した上で、
可能な限り建物を北側に寄せました。
またアプローチについても建物に取り込んでしまうことで、
効率的な敷地利用を可能にしています。

その上でまず1階のプランニングですが、
今回私の頭にあったのは、
「住まう人がとびきり満足する住まい」
たまの来訪客や親族友人ではなく、
ここに住む家族が一番満足出来るプランを考えました。

そこで南側一面にLDKをレイアウト。
和室も家族がいつも利用できるためには独立した場所ではなく、
まさにLDKと一体となって使えるプランを心掛けました。
その上で、南北に風の通る道が出来、
開放的なプランニングになったと思います。

また、ダイニング頭上には吹抜けを設置。
ここから十分な陽射しが降り注ぎます。
吹抜けの位置も南側に建つ隣家の屋根の形を考えて、
最も光の入りやすい位置を吹抜けにしました。
 
 
続いて2階のプランニング。 
 

2階についてはごくオードソックスなプランを心掛けました。
その上で、

1、全ての部屋の風通しを考えた開口部(窓)の設置。
  全室3ケ所の開口を設けることが出来ました。
2、この立地ならではの北側の間接照光を採り入れるレイアウト。
  北側に4帖の広いバルコニーを設けました。
  各居室すべてにバルコニーが隣接しています。
3、必要な箇所を見極めた収納計画。
  ホールの収納、居室の収納、寝室の3帖のクロゼット。
4、空間ごとの意味付けを考える。
  1階を開放的なパブリックスペースとしたので、
  2階は各居室のプライバシーを重視。
  壁一枚で居室が間仕切られず、音の面でも有利になりました。

以上の4点に留意して完成した2階のプランです。
 
 
 
それでは外観計画をご案内します。
   
こちらは北側のエレベーション。
   

私はどんな住まいでも、外観計画とプランニングを同時に考えます。
そして、住まう人がどの角度から家を眺める事が多いかも考慮します。
「風の薫る家」の場合は、ほとんど北側しか見えません。
またクルマも人も道路西側から帰ってきますので、
北西から見た外観に一番の存在感を感じられるよう留意しました。
 
 
最後に西側のエレベーション。
  

西側は一部を除いて誰の目にも止まらない面になります。
ですので機能重視で、見える箇所だけデザインにも配慮しました。
2階右側に見えるハイサイドサッシは、寝室の窓。
窓の下にベッドが置かれることを想定して、
ベッドと干渉せずまた冷気も届きにくいようにハイサイドサッシとしました。

また後日、完成写真を掲載致します。


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